ポルシェデザイン ／ PORSCHE DESIGN

ハイテク精密加工による、“伸縮する金属ボディ”

「Form Follows Function （機能が形態を決める）」という、F.A. ポルシェが提唱したポルシェのデザインコンセプト。
レーザーフレックスは、そのコンセプトを体現したかのような、円筒形をベースとするスッキリとしたボディ。
ボディも、クリップも、まさに機能美と言うべき、シンプルで美しいフォルムです。

そして、このペンの個性となっているのが、軸全体に施されたジグザグのライン。
このライン、写真を見ると、滑り止めのための溝か、埋め込まれたゴム、とも見えますが、実は違います。

良く見ると、このジグザグのラインは、単なる溝や模様ではなく、軸を構成する個々のパーツ同士の“隙間”であることが分かります。
つまり、このペンの軸は、ジグザグにカットされたリング状の多くのパーツが、組み合わされてできているのです。

そして、こうした構造が採用された理由は、ペン芯を出し入れするために、ペンをノックすると分かります。
ペンをノックすると、パーツ間の個々の“隙間”が縮まり、そのおかげで軸全体が伸縮し、ペン芯を繰り出すようになっているのです。

そして、さらに良く見てみると、この一つ一つのパーツには、ジグザグにカットされたライン以外、切れ目や継ぎ目は見当たりません。
…ということは、リング状のパーツを最初に作り、それを後から組み上げた、というものではなさそうです。
このペンの「レーザーフレックス」という名前から考えると、最初に円筒状の軸を作り、それをレーザー加工でカットして、この構造を作り上げているようです。
（※ ショップの推測ですが。。。）

こうした精密加工技術を、美しいペンのデザインに生かすこと。
そして、それをペン芯の繰り出し機構に使ってしまう“遊び心”に、ポルシェデザインというブランドの “らしさ” が、良く表れているように感じます。

P3115 レイザーフレックスのサイズイメージ

本商品のサイズイメージは、写真（写真中央）の通りです。
ジェットストリーム等と比べると、長く、太さが、少し大きいかも知れませんが、比較的標準的なサイズのペンという印象です。

サイズの比較用で並べてあるのは、
一番左は、パイロット　「Dr. Grip Full Black （ドクターグリップ　フル　ブラック）」。
一番右は、三菱鉛筆　「JETSTREAM （ジェットストリーム）」、となります。

PORSCHE DESIGN　／　ポルシェデザイン　 について

ポルシェ911の設計者で、ポルシェ創始者の孫にあたる、F.A. ポルシェ教授は、1972年にドイツ、シュトゥットガルトにポルシェ デザイン スタジオを設立。
その後、オーストリアのツェル・アム・ゼーに拠点を移し、以降、数十年に渡り、時計、メガネ、ステーショナリー等を、ポルシェデザインの名で生み出しています。
ポルシェ デザイン スタジオは、工業デザイン／製品デザイン部門でも活動しており、今日ヨーロッパのデザイン界で最も名声を誇る活動拠点の一つとなっています。

ポルシェデザインの特徴は、機能を純粋に追及したデザイン。
その明快で機能的な造形表現、慎重なマテリアルの選択、ハイレベルな加工において、自動車メーカーとしての特徴が表れています。